SWIFTと貿易市場

長年にわたり、「貿易金融」は信用状の発行と同義語になっていました。 しかしながら、ここしばらくでそうした伝統的な取引方法から離れ、全く異なる方法を使用する動きが加速しています。 最近の概算では、グローバル取引のうち80%以上がオープンアカウントで行われているという結果になっています。 信用状は今後も貿易金融に必須のサービスとして継続されると考えられますが、新たなオペレーションモデルは銀行が貿易取引で果たすべき役割に大きな変化をもたらしており、流動資産管理においてより全体的なアプローチをするよう求められています。 銀行業界は、顧客に対して競争力のある付加価値サービスを提供するための基盤となる、物流および金融サプライチェーンの統合が避けられない運命にある変革期に入ろうとしています。

こうした変化のなか、SWIFTはSWIFTメンバー銀行がさらに業務の自動化を進め効率性を向上させるのをサポートすると同時に、市場のニーズの高まりに応じてその戦略を見直してきました。

従来の貿易金融に対するユーザーのニーズは既存の貿易金融メッセージ(カテゴリ4 - 取立てと現金送り状、カテゴリ7 - 荷為替信用状と保証)で継続的に対応し、 またICC(国際商業会議所)により定められた規則の順守もサポートします。 同時に、SWIFTではTSU(トレードサービスユーティリティ)の開発にも平行して着手してきました。

SWIFTNet 貿易系ユーティリティ - TSU

市場のニーズの変化に対応して貿易関連サービスにおける戦略を見直すべく、SWIFTは2002年にTrade Services Advisory Group (TSAG)を設立しました。 このAdvisory Groupの議論を経て、従来の貿易取引商品から、企業サプライチェーン全体にわたる銀行サービスをサポートする方向にフォーカスを拡大するよう推奨されました。 その結果、 Trade Services Utility (TSU)が生まれたのです。

TSUは、銀行がメッセージ標準およびインフラを使用しつつ付加価値サービスで競争することを可能にします。 銀行が提供する競合サービスにはファイナンス、リスク緩和サービス、文書チェック、情報サービス、企業内売掛および買掛のインソーシングなどが含まれます。