SWIFTの監督(オーバーサイト)
2006年5月4日更新
中央銀行は一般に、安定した金融市場の育成および健全な資金決済システムの推進という目標を掲げています。 SWIFTは資金決済や決済システムではないため中央銀行や銀行監督者による規制を受けるものではありませんが、金融システム上重要な各決済システムがSWIFTに大きく依存するようになったため、SWIFTは組織として金融システム的性格を帯びるようになりました。
このため、10ヶ国蔵相会議(G10)参加国の中央銀行はSWIFTを共同で監督評価するべき対象であるとして合意しました。 1998年から現在のような形で監視されるようになり、最近では2004年に監視実施の事項が強化されています。
オープンで建設的な対話
SWIFTは関係当局とオープンかつ建設的な対話を行っています。 ベルギー国立銀行が主な監督機関となっており、G10諸国の中央銀行がそれをサポートします。 監督する主な目的として、SWIFTが効果的な管理力を保ち、金融市場の安定性および金融インフラの健全性を脅かすようなリスクを回避するよう務めているかを確認することを目指しています。
SWIFTはベルギー国内で設立されているため、ベルギー国立銀行が首席監督機関となっています。 SWIFTが各国の国内金融システムにおいて果たしている役割に鑑み、他の中央銀行もSWIFTの監督機関として正当な関与と責任を負っています。
これらの監督機関はSWIFT理事会および役員との相互信頼に基づいた、オープンかつ建設的な意見交換の実施を非常に重要視しています。 対話の場において、監督機関は意見をSWIFTに明確に伝えます。
ベルギー国立銀行とSWIFTの間で結ばれた協定には、監視評価の基本方針や目的、それを達成するために実行する作業に関する両者間での共通理解を明定しています。 監視のレベルの進化や変更などを反映させるため、監視評価の協定内容は定期的に見直されます。
目的、監督対象領域および制約
SWIFTを監督する主な目的は、セキュリティ、オペレーションの信頼性、業務の継続性、SWIFTインフラにおける耐障害性を監視することです。 SWIFTがこれらの目的の実現に務めていることを監督するにあたり、監督機関はSWIFTが適切な管理運営の導入、組織構成、実行していること、金融の安定性や金融インフラの健全性に対する潜在的なリスクを回避する適切なリスク管理を行っていること等を確認する必要があります。
監督機関は、SWIFTにおけるオペレーションリスクの認識とリスク削減についてレビュー、法的リスクや協定の透明性、ユーザーアクセス方針についてもレビューを行います。 SWIFTの戦略的な方針についても理事会および取締役レベルで論議されます。
監視評価される事項は包括的ではなく、直接的に示されます。 つまり、監督機関は上述の目的を実現するためにSWIFTが適切な努力を払っているかを確認するために必要な活動を行う、ということです。 しかしながらSWIFTのシステム、製品、サービスの安全性および信頼性については、SWIFTが責任を負っています。 監督の結果として、SWIFTが証明書、承認、認証などを得るものではありません。
国際的な協力体制での監視評価
首席監督機関としてベルギー国立銀行が主となり、以下のG10諸国の中央銀行と協力してSWIFTを監視評価します:カナダ中央銀行、ドイツ連邦銀行、欧州中央銀行、フランス中央銀行、イタリア銀行、日本銀行、オランダ中央銀行、スウェーデン銀行、スイス銀行、イングランド銀行、そしてニューヨーク連邦準備銀行および連邦準備制度の理事会により代表される連邦準備制度(アメリカ)です。
監視評価体制 — ミーティング
ベルギー国立銀行はSWIFTを継続的に監視評価します。 SWIFTから提供された資料の分析や、理事会との論議を通じて問題の抽出に務めます。 定期的な特別会議を開催することでSWIFTとの継続的な関係を維持すると共に、G10諸国の中央銀行が監視評価に参加する機会の提供を果たします。 この会議において、協力監視体制を促進するシニアポリシーグループやITグループの議長および事務局はベルギー国立銀行が担当し、決定事項のフォローアップを行います。
情報アクセス
監視評価する目的のため、監督機関は必要となる情報にタイムリーにアクセスできなくてはなりません。 通常SWIFTの理事会から提供される資料のほか、セキュリティ監査レポート、事故報告、事故レビュー報告などが情報源となります。
また情報を収集する重要なチャネルとして、SWIFTの社員および役員による説明プレゼンテーションがあげられます。 特定の問題についてSWIFTの内部文書や関連資料が必要である場合、SWIFTはその提出に協力します。 非公開情報に関する機密条項については、ベルギー国立銀行とSWIFT間の協定、ベルギー国立銀行とその他の中央銀行間にて交わされる相互覚書の両方に明記されています。ベルギー国立銀行の監督機関としての役割は、同行により発行されているFinancial Stability Review 2005にて規定されており、http://www.nbb.be/ で参照することができます。
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